院長のブログ
「気道異物」について
誤嚥して気道に異物が入った状態のことで、窒息によって死亡するケースがあります。
窒息が起きたことを知らせるサインとして、自分の喉を親指人差し指で掴み自分の首を絞めるような仕草をする、万国共通のサイン「チョークサイン」があります。
3歳以下の子供はブドウ・豆類・あめ・グミなどは詰まりやすいため食べさせないか小さく砕いてからたべさせるようにしましょう。
症状として、
☐発声できない。
☐吸気時の甲高い音、もしくは音がしない。
☐増悪する呼吸困難。
☐弱い咳。
☐チアノーゼ。
これらがある場合は緊急処置が必要になります。
咳をすることが可能であれば出来るだけ強い咳を続けると異物の除去に効果的です。
緊急処置法として「ハイムリック法」があります。
患者さんの背部から両手を患者さんの臍部直上の腹部に回して、拳を作って組み、素早く手前上方に突き上げます。
これは小児と成人を対象としたもので、明らかに下腹部の大きい妊婦、一歳未満の乳児に対しては行いません。
乳児に対しては、うつ伏せにした乳児を腕にのせて背中を強く叩く「背部叩打法」を行います。
意識がない場合は119番し、すぐに心肺蘇生法を開始します。
心肺蘇生をおこなっている途中で異物が見えたらそれを取り除きます。
見えない場合は無理に指を入れて探ったりする必要はありません。
異物を探すために心肺蘇生の心臓マッサージを中断することはしないで下さい。
【心肺蘇生法】
意識があるか確認
↓
119番とAEDの手配
↓
胸と腹部の動きを見て呼吸があるか確認
↓
呼吸がなかったり異常な呼吸をしていたら心臓マッサージをただちに行う
↓
人工呼吸ができる場合はまずは気道を確保する
↓
心臓マッサージ30回＋人工呼吸2回を繰り返し行う
人工呼吸を行う場合はできる限り感染防護具を使う。
持っていない場合や、持っていても準備に時間がかかる時、口と口が直接触れるのに躊躇がある場合は人工呼吸を省略して心臓マッサージを行う。
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