院長のブログ
「心臓突然死」って何?
日本では毎日多くの方が心臓突然死で亡くなっています。
突然死とはなんらかの病気によって発症後24時間以内に死亡することと定義されています。
心臓が原因で突然心停止になる人は、1年間で約7,9万人。
1日に約200人、7分に一人が心臓突然死で亡くなっているんです。
原因の多くは心室細動と呼ばれる重篤な不整脈です。
心室細動になると心臓は震えているだけで血液を送り出せなくなり、いわゆる心停止の状態になります。
数秒で意識を失い、数分で脳を始めとした全身の細胞が死んでしまいます。
心室細動からの救命には迅速な心肺蘇生と電気ショックが必要です。
電気ショックが1分遅れるごとに救命率は10%ずつ低下していきます。
119番通報をしてから救急車が現場に到着するまで平均9,4分かかります。
救急隊や医師を待っていては命を救うことはできません。
突然の心停止が起きた時に救えるのは、その場に居合わせた人しかいないのです。
自分で行う心肺蘇生は完璧ではないかと思いますが、それでも医療者が関わってから行われる治療よりも、大きな効果が期待できます。
勇気を持って一歩踏み出すことにより、救われる命が多くあります。
119番通報すると指令員の方が指示を出してくれます。
心臓が動いている人に胸骨圧迫を実施しても大きな合併症は起こりません。
それから、AEDは電気ショックの必要性を自動的に判断してくれる安全な装置です。
心臓突然死を予防するには、運動不足、肥満、喫煙、アルコール摂取過多、塩分を摂りすぎないなどの危険因子を回避することが大切です。
日頃の生活に気を付けて、高血圧・高血糖・高脂血症などにならないようにしましょう。
もしなってしまっても、しっかりと生活を管理することによって、症状が改善することは十分あります。
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