院長のブログ
足の付け根「股関節痛」
股関節は両足の付け根にあり、骨盤と大腿骨を連結している関節です。
骨盤側にお椀の形をした寛骨臼と大腿骨側に球体の形の骨頭が連結し、球体のようになっているため前後左右と色々な方向に動かせる関節です。
寛骨臼と骨頭の間に弾力のある軟骨があり、この軟骨があるおかげで衝撃を吸収したり、動く時の摩擦を減らして滑らかな動作ができます。
《代表的な股関節の疾患》
●変形性股関節症
起き上がりや立ち上がりの一歩目が痛い。足の付け根に違和感がある。お尻や太ももなどに痛みが出る。
全ての人が変形性股関節症になるとは限りません。明らかな原因がなくても年齢を重ねたことで股関節に負担がかかり少しずつ変形し軟骨がすり減って発症する場合もあります。
●大腿骨頭壊死
立ち上がりや歩行時に体重をかけた際に突然痛みを感じるようになります。
痛みを感じた後徐々に軽減することを繰り返しながら、股関節の変形や障害が進んでしまうことが多いです。
大腿骨頭は元々血管が少ないため、血流が悪くなったり途絶えてしまうと骨の一部が壊死してしまいます。
●大腿骨近位部骨折
大腿骨の骨折しやすい箇所がいくつかあり、骨折の場所により治療方法の選択肢が異なります。
骨頭骨折、頚部骨折、頚基部骨折、転子部骨折、転子下骨折などがあります。
股関節の痛みが強い場合手術が行われます。
人工股関節置換術といい、近年技術は進歩し日本国内で約5万件以上行われていると言います。
従来に比べて小さな切開で手術を行うことが可能になりました。
ほとんど歩けなかった人が歩けるようになったりと、生活の質の改善が望めることも大きなメリットです。
股関節は日常動作における動作の多くに関わる大切な関節です。
痛みを感じたら無理に我慢せず早めに適切な診断・治療を受けましょう。