院長のブログ
悪い姿勢とは?
「悪い姿勢」の定義は?
「猫背だから肩がこる」「背筋を伸ばせば腰痛を防げる」。
姿勢について、このように考えている方は多いのではないでしょうか?
しかし、背中が丸いという見た目だけで、体に悪い姿勢だと決めつけることは実はできません。
姿勢と痛みの関係は単純ではなく、すべての人に共通する「唯一の正しい姿勢」があるわけでもありません。
例えば、靴ひもを結ぶときには背中を丸めますし、くつろぐときには少し前かがみになることもあります。
こうした姿勢は日常生活では必要なものです。
大切なのは、背中を丸めること自体を怖がらず、必要に応じて姿勢を変えられることです。
一つ気をつけるとすれば、長時間同じ姿勢でいること
パソコン作業やスマートフォンの操作に集中していると、首や肩、腰の同じ部分に負担がかかり続けます。
これは猫背に限りません。
背筋を伸ばした姿勢でも、その形を保とうと力み続ければ、疲れや不快感につながります。
「よい姿勢を守っているのに疲れる」という場合もあり得ます。
そもそも、一般的に「よい姿勢」と呼ばれるものは、必要以上に筋肉を緊張させず、体を支えやすい姿勢を目指しています。
その意味では、「よい・悪い」を「疲れにくい・疲れやすい」と捉えると、日常生活で役立てやすくなります。
ただし、楽に感じる姿勢でも、長時間続けて負担が出ることはあります。
疲れにくさに加えて、動きやすさや姿勢の変えやすさも大切です。
疲れにくい姿勢は、荷物の持ち方に例えると分かりやすいでしょう。
重い買い物袋を体から離して持つより、体の近くで持つ方が、腕や肩は楽になります。
姿勢でも、頭や腕を支えるために余計な力を使い続けないよう、体と作業環境の位置関係を整えることが役立ちます。
座って作業するときは、足裏が床や足台に無理なくつき、背もたれで体を支えられる状態を試してみましょう。
画面やキーボードを近づけ、肘や前腕を机などに置けるようにすると、肩の力を抜きやすくなります。
胸を強く張ったり、肩甲骨を寄せ続けたりする必要はありません。
立っているときも、腰を反らして胸を張ることが正解とは限りません。
肩の力を抜き、呼吸がしやすく、足を一歩出しやすい位置を探してみてください。
家事では作業台に近づく、スマートフォンを見るときは腕を支えるなど、小さな工夫でも負担は変わります。
「姿勢を変えたいのに変えられない」という状態
背筋を伸ばそうとすると痛い、すぐに疲れる、腰を反らさないと体を起こせない。
こうした場合は、意識の問題だけではなく、関節の可動域の問題、筋力や柔軟性の問題が関係している可能性があります。
体格や骨格にも個人差があるため、見本どおりの形を無理に目指す必要はありません。
姿勢を整える第一歩は、「もっと胸を張る」と頑張ることより、楽に動けない理由を確かめることです。
長時間同じ姿勢をしないように、作業の区切りで立つ、少し歩く、背伸びをするなど、こまめに姿勢を変えましょう。
目指したいのは、きれいな形で固まることではなく、力みすぎず、そのときの動作に合わせて自由に姿勢を選べる体です。
見た目だけで判断せず、「楽に呼吸できるか」「疲れがたまっていないか」「無理なく動けるか」を、自分の姿勢を見直す目安にしてみてください。
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