院長のブログ
「夏風邪」
夏に引く風邪のことを夏風邪と呼びます。
冬に引く風邪のウイルスは乾燥を好みますが、夏に引く風邪のウイルスは高温多湿を好みます。
その中でもエンテロウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルスが夏風邪を起こす原因になりやすいです。
ウイルスは細菌と異なり、鼻や喉の粘膜の細胞に侵入して増殖します。
さらに、夏の暑さ、冷房による自律神経の乱れ、睡眠不足、ストレスによる免疫力の低下などで夏風邪は長引きます。
夏風邪の症状は、発熱、喉の痛み、咳、鼻水、頭痛、悪寒、倦怠感などのいわゆる風邪症状や、腹痛、下痢などの胃腸系にも症状が現れます。
◾️エンテロウイルス
エンテロとは腸という意味があり、喉から感染して腸の中でウイルスが増殖します。
主に発熱、喉の痛み、咳、口内炎、鼻水、腹痛、下痢が見られます。
大人が感染すると重症化しやすいので注意が必要です。
◾️アデノウイルス
アデノは扁桃腺やリンパ腺という意味があります。
主に高熱、喉の痛みや腫れ、頭痛、激しい咳、結膜炎、下痢などが見られます。
◾️コクサッキーウイルス
エンテロウイルスの仲間で、腸の中でウイルスが増え、主に急な高熱と口の中に水ぶくれを伴う発疹が出来るヘルパンギーナを引き起こします。
そのほか、食欲不振、頭痛、下痢、嘔吐などの症状も見られます。
夏風邪の治療は症状に合った対処療法と安静療法です。
出来る限り安静にし、栄養や水分、しっかり睡眠をとるようにし、自然に治るのを待つのが一般的です。
高齢者や乳幼児は症状が長引くと体力が消耗し、悪化傾向になることもあるので注意しましょう。
夏風邪の基本の予防には手洗い・うがいです。
プールに入った後は目や身体をしっかり洗うようにしましょう。
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