院長のブログ
骨のリモデリングとは?
「骨のリモデリングは、体の中のリフォーム工事です」
私たちの体の中では、見えないところで常にリフォーム工事が行われています。その主役は「骨」。一度できたらずっと同じと思われがちですが、実は骨は壊しては作り直すという作業を、一生を通して繰り返しています。役10年で全て入れ替わるとそうです。この仕組みを「骨のリモデリング(Bone Remodeling)」といいます。
「古い骨は取り壊し、新しい骨を建てる」
家を長く使っていると、柱が傷んだり、壁がひび割れたりしますよね。そのまま放っておくと、いずれ全体の強度が落ちて、危険な状態になります。だからこそ、定期的な修繕やリフォームが必要です。骨も同じです。日常の動作や運動で、骨の内部には小さなひび(微小損傷)が生まれます。それを修復するために、体の中では次のような「リフォームサイクル」が回っています。
「骨リフォームの4つの工程」
①取り壊し工事:破骨細胞(はこつさいぼう)
古くなった家を壊すように、まず破骨細胞という職人が現れます。彼らは古い骨を「削り取る」専門職です。一見すると壊してばかりのようですが、老朽化した部分を丁寧に取り除くことで、新しい骨が生える土台を整えているのです。
②工事現場の整備:転換期
取り壊しが終わると、いったん現場をきれいにして、新しい骨を作る準備に入ります。これは「転換期」と呼ばれる期間で、工事で言えば「基礎を固め直す」段階です。
③新築工事:骨芽細胞(こつがさいぼう)
次に登場するのが、骨芽細胞という新築担当の職人たちです。彼らは新しい骨の材料(骨基質)を分泌し、柱や壁を建て直すように骨の形を作っていきます。この段階で「骨のリフォーム」が一気に進みます。
④仕上げ工事:石灰化
最後にカルシウムやリンなどの“建材”を流し込み、骨をしっかりと固めます。これが「石灰化」。まるでコンクリートを流し込んで仕上げるような作業です。
「リフォームの監督は骨細胞」
家のリフォームでは、現場監督が常に全体をチェックします。骨でも同じように、骨細胞という監督が存在します。骨細胞は骨の中に埋め込まれ、骨の強度や栄養状態、負荷のかかり方をモニタリングしています。もしも「この部分が弱っている」「使いすぎてひびが入っている」と判断すれば、破骨細胞と骨芽細胞に指令を出してリフォームを始めさせるのです。
「リフォームの材料と電力=栄養と運動」
どんなに優れた職人がいても、建材や電力がなければ工事は進みません。骨のリフォームでも同じで、材料となるのはカルシウム・リン・タンパク質・ビタミンD・ビタミンKなどの栄養素。そして電力源にあたるのが「運動による刺激」です。運動によって骨に適度な力が加わると、骨細胞が「もっと強い骨を作らなきゃ」と判断し、リモデリングが活発になります。逆に寝たきりや長期間の運動不足が続くと、リフォームが滞り、骨はどんどん弱くなってしまいます。
「リフォームのバランスが崩れると…」
家のリフォームでも、壊すばかりで建て直さなければ廃墟になってしまいます。骨でも同じで、「壊す(骨吸収)」と「作る(骨形成)」のバランスがとても大事です。
・壊す力が強すぎる → 骨がスカスカになる(骨粗しょう症)
・作る力が強い → 成長期や骨折の修復期など、一時的に骨が増える
このバランスを整えるのに大きく関わるのがホルモンです。特に女性ホルモン(エストロゲン)は骨のリフォームを穏やかに保つ働きがあります。更年期以降に骨粗しょう症が増えるのは、このホルモンの減少が原因の一つです。
「家も骨も、“使いながらメンテナンス”が理想」
家は人が住んでこそ、風が通り、湿気もこもらず、長持ちします。骨もまったく同じ。使わなければ、どんどん弱くなってしまいます。ウォーキングやスクワットなどの軽い運動、日常の立ち仕事や階段の上り下りなどが、骨にとっての「いい刺激」になります。さらに、カルシウムやビタミンDの摂取、日光浴なども欠かせません。栄養・運動・休養のバランスを整えることで、体の中の“リフォーム現場”がスムーズに進むのです。
★野毛整骨院の場所★
住所:神奈川県横浜市中区吉田町64-1
吉田町名店街の吉田町本通り沿いにあります。老舗鶏肉専門店「梅や」さんの向い、ミニストップの隣です。
桜木町駅と関内駅、日ノ出町駅と馬車道駅を結んだちょうど真ん中、大岡川沿い都橋からすぐの場所です。
横浜市庁舎、伊勢佐木モールからも徒歩圏内です。
★交通事故治療★
当院では交通事故によるケガの治療も行っています。(自賠責保険)
交通事故によるトラブルについては「無料で相談できる弁護士さん」を紹介することも可能です。
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