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「頭部外傷」について

頭部に外から圧力が加わることによって、頭の皮膚・頭蓋骨・脳に損傷が起きることを言います。

交通事故による頭部外傷の死亡率はおよそ5%で、逆に頭部外傷死の原因の60%は交通事故によります。

その他、転倒、転落、虐待、暴行などが挙げられます。

頭部外傷の症状は急性と慢性があります。今は何ともないけど後で段々と症状が出ることもあります。

受傷後3か月間は「慢性硬膜下血腫」などに注意が必要です。

 

◾️皮膚の外傷

身近なものに「たんこぶ」が挙げられます。

皮膚の中に出血するもので、そのままにしていても治ります。

皮膚が深く裂けてしまっている場合は縫合する必要があります。

出血量が多く、止まりにくい時は病院を受診しましょう。

 

◾️頭蓋骨の外傷

強い力が加わると丈夫な頭蓋骨も折れてしまいます。
折れ方によって、ヒビが入るような骨折線を「線状骨折」、内側にめり込んでしまうような「陥没骨折」などがあります。

骨折がある場合は強い外力が加わって起きているため入院治療になることがほとんどです。

骨折部から出血が多い場合や、脳脊髄液と呼ばれる水のようなものが出ている時は緊急手術になります。

 

◾️脳の外傷

頭蓋骨の下には硬膜と呼ばれる硬く白い膜があり、脳を包んで保護しています。

脳に影響が及ぶような外傷を頭蓋内損傷といい、交通事故や高い所からの転落事故などによって頭部に大きな力が加わる場合には「重症頭蓋内損傷」を起こすケースが多くなります。

この場合、頭以外にも胸、お腹、手足などにも外傷を伴うこともあるため、一見元気そうに見えても注意が必要です。

 

※乳幼児揺さぶられ症候群

赤ちゃんを激しく揺さぶることで、表面的な外傷はないものの脳に重度の損傷が生じることを言います。

赤ちゃんは首の筋肉が弱く、身体の割合に対して頭が大きいという特徴があります。激しく揺さぶることによって、頭が大きく揺れ、頭部に大きな力が加わりやすくなります。

普通にあやしている分には乳幼児揺さぶられ症候群になることはありませんので虐待の有無が問われてきます。

 

 


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