院長のブログ
SAPHO症候群とは?
「SAPHO症候群とは?」
SAPHO症候群(サフォーしょうこうぐん)とは、皮膚と骨に炎症が起こるまれな病気です。その名前は、英語の医学用語の頭文字を組み合わせたもので、Synovitis(滑膜炎)、Acne(にきび)、Pustulosis(膿疱症)、Hyperostosis(骨増殖)、Osteitis(骨炎)の5つの要素からなります。つまり、皮膚には「にきび」や「膿がたまったような湿疹(膿疱)」が現れ、骨や関節には痛みや腫れ、骨が異常に増殖するなどの症状が出るのが特徴です。
症状は人によって異なりますが、特に多いのが「胸の前あたりの痛み」です。これは胸骨(胸の中心にある骨)や肋骨、鎖骨などの関節に炎症が起きるためで、痛みや腫れが慢性的に続きます。また、背骨や骨盤、肩、膝などに症状が出ることもあり、整形外科ではリウマチや関節炎と間違われることもあります。皮膚の症状としては、手のひらや足の裏に膿を持った湿疹が出る「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」や、顔や背中のひどいにきびなどが見られます。
SAPHO症候群の原因ははっきりとはわかっていませんが、免疫の異常、感染、遺伝などが関係していると考えられています。特に、皮膚症状のある人には喫煙習慣が関係しているとも言われています。また、家族内で似たような症状を持つ人がいることもあるため、遺伝的な要因も無視できません。
診断は難しく、特定の検査で「これだ」と断定できるわけではありません。血液検査では炎症反応が出ることがありますが、リウマチでよく見られる抗体は通常は陰性です。レントゲンやMRI、骨のシンチグラフィーなどの画像検査で、骨の炎症や肥厚が確認されることが診断の手がかりとなります。皮膚科と整形外科の両方の知識が必要な病気のため、複数の診療科をまたがって診てもらうことが大切です。
治療には、主に痛みや炎症を抑える薬が使われます。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で症状が軽減することが多く、ビタミンD製剤や免疫を調整する薬、生物学的製剤(バイオ製剤)などが使われることもあります。抗生物質が効くケースもあり、これは体内の隠れた炎症源に対して有効なことがあるためです。重症の場合には、リウマチに使われるような注射薬を用いることもあります。また、皮膚症状に対しては皮膚科での外用薬や光線療法なども併用されます。
この病気は命に関わるようなものではありませんが、慢性的な痛みや皮膚の不快感により、日常生活に影響が出ることがあります。症状が改善してもしばらくするとまた再発することもあり、うまく付き合っていくことが必要になります。定期的な通院や生活習慣の見直し、特に禁煙は、症状のコントロールにとって重要です。
SAPHO症候群はあまり知られていない疾患ですが、痛みと皮膚症状が同時にある方は、一度専門医に相談してみると良いでしょう。複数の診療科が連携して治療に当たることで、症状の軽減や再発防止に向けた対策が可能になります。
★野毛整骨院の場所★
住所:神奈川県横浜市中区吉田町64-1
吉田町名店街の吉田町本通り沿いにあります。老舗鶏肉専門店「梅や」さんの向い、ミニストップの隣です。
桜木町駅と関内駅、日ノ出町駅と馬車道駅を結んだちょうど真ん中、大岡川沿い都橋からすぐの場所です。
横浜市庁舎、伊勢佐木モールからも徒歩圏内です。
★交通事故治療★
当院では交通事故によるケガの治療も行っています。(自賠責保険)
交通事故によるトラブルについては「無料で相談できる弁護士さん」を紹介することも可能です。
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