院長のブログ
最新の骨折の治療方針
骨折の治療といえば、がっちりギプス固定という印象がありますが、近年ではより早期に日常生活に復帰できることを最優先に考えて固定をする傾向にあります。
がっちりギプス固定のリスクとして「骨はくっついたが、関節が動かない」といった関節拘縮があります。
関節が拘縮してしまうと、動かすためのリハビリがとても大変です。
いかに「骨もくっついて、関節も動く」に近づけるかがポイントになります。
そこで近年では、ソフトな固定を行うケースも増えてきたように思います。
最新の骨折治療方法についていくつかのアプローチがあります。以下3つの方法を紹介します。
①低強度パルス超音波(LIPUS)
非侵襲的な方法で、細胞レベルで骨の回復を促進します。
骨折部位にLIPUSを照射することで、骨の修復を助けます。
当院では伊藤超短波オステオトロンVを導入しています。
骨癒合期間が40%短縮するというエビテンスも出ていて、保険治療にも対応しています。
②カスタムオーソティクス
いわゆる足底板やインソールと言われているもの。
バイオメカニカルなバランスを修正し、圧力を再分配するためにカスタムオーソティクスを使用することがあります。
③非熱的大気圧プラズマによる治療
大気圧プラズマ照射は、骨の回復を促進するための治療法として注目されているようです。
通常は治癒が難しい非結合性骨折(non-union fractures)に対して、非熱的大気圧プラズマを照射することにより、非結合性骨折の回復時間が短縮され、治癒した部位の強度も非照射群の約3.5倍に向上したという研究結果もでているようです。
医療機器として、今後選択肢の一つになるかもです。
骨折の治療は、骨折部位を安静に保ち、適度な運動で体全体を動かすことが大切です。
睡眠時間を確保し、バランスの良い食事を摂ることも骨の回復には大切なことです。
≪筋膜リリース療法≫
Fascia Slick Technic(通称FaST)というアメリカ発の筋膜リリース最新テクニックを行っています。
ステンレス製の特殊な形状に研磨加工されたインストルメント(器具)を使い、今まで手指では難しかった筋膜の再生を早期に再生させる施術方法です。
筋膜以外にも靭帯や関節、手術後に起こる癒着にも効果が高く、これらの後遺症にお悩みの方にもお勧めしています。
当院は、正規の講習を受講してライセンスを取得した認定テクニシャンが在籍する、横浜でも数少ない治療院です。
FaSTホームページ ☞ http://www.fasciaslick.com/provider/pref_14.html