鵞足炎とは？

鵞足炎（がそくえん）は、膝の内側に位置する鵞足と呼ばれる腱が炎症を起こす状態です。

鵞足は、膝の内側下部にある「縫工筋」「薄筋」「半腱様筋」の3つの筋肉の腱が集まる部分で、形が鵞鳥の足に似ていることからその名がつけられました。

この部分が炎症を起こすと、膝の痛みや腫れ、動作時の不快感が生じます。

 

鵞足炎の好発年齢は二つあります。

1.中高年（40〜60代）

加齢に伴い筋力や柔軟性が低下し、膝関節への負担が増加するためこの年齢層で多くみられる傾向があります。

特に運動不足の人が急に運動を始めたり、無理な動作を行った場合に発症することがあります。

2.若年層（10〜20代）

成長期の運動選手にも比較的見られ、特にランニングやジャンプ動作が多いスポーツ（サッカー、バスケットボール、陸上競技など）を行う人に発症しやすいです。

筋力のアンバランスや過度なトレーニングが原因となることが多いです。

 

男女差では女性に多い傾向があります。

女性は骨盤が広いため、大腿骨が内側に傾く「Q角」が男性より大きく、膝の内側に負担がかかりやすい構造をしています。

また、筋力が男性に比べて弱い場合が多く、筋肉で膝をサポートしきれないことが要因になる場合があります。

一方、男性にも一定の割合で発症します。特にアスリートや体重過多の男性では、運動による負荷や体重が原因となるケースが多いです。

 

症状

☐膝の内側下部に痛みや腫れを感じる。

☐階段の昇降や走行時に痛みが増す。

☐安静にしていると痛みが軽減するが、運動後に悪化することがある。

 

予防方法

☐適切なフォームでの運動を心がける。

☐膝周りの筋力をバランスよく鍛える。

☐ストレッチを習慣化し、筋肉の柔軟性を保つ。

☐靴やインソールを見直し、膝への負担を軽減する。

 

治療法

☐膝周りの筋肉や関節のバランスを整える施術を行う。

☐炎症を抑えるため、患部を休ませ、アイシングを行います。

☐痛みや炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）が処方されることがあります。

☐ストレッチや筋力強化エクササイズで膝周りの筋肉を整えます。

☐テーピングや装具で膝への負担を軽減するためのサポートを行います。

 

 

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