院長のブログ
高齢者に多いケガ「骨折」
高齢者に骨折が多い原因は骨粗鬆症によるものがほとんどです。
わずかな外力でも骨折をしてしまい、なかなか治りにくいのも特徴です。
■太ももの付け根の骨折「大腿骨頚部骨折」
つまずき、ふらつきなどにより転んだことによって起こります。
この部位での骨折は長期の安静によって筋力低下や認知症を発症し、寝たきりになってしまう人も多いです。
早期復帰のためにも、人工関節置換術を選択することが多いです。
■腕の付け根の骨折「上腕骨骨折」
転んで直接ぶつけたり、手をついた際に骨折します。
■背骨の骨折「腰椎圧迫骨折」
後方に転倒して、尻もちをついた際に骨折します。
その他、進行した骨粗鬆症の人では日常生活のちょっとした動作でも簡単に折れてしまいます。
掃除機をかけてたら、くしゃみをしたら、朝起き上がろうとしたら、などが実際にありました。
■手首の骨折「橈骨骨折」「尺骨骨折」
手をついて転んだ時に折れます。
高齢者の骨折は予防がとても大切です。
骨粗鬆症が悪化しないことはもちろん、転倒しないために、段差を無くしたり、滑り止めを使うなど生活環境を整えましょう。
骨折してしまった場合、手術をする場合としない場合がありますが、基本的には手術しないことが多いです。
しかし、太ももの付け根の大腿骨骨折の場合は安静にしていると寝たきりになってしまうので手術を選択した上で、早期にリハビリを行います。
骨粗鬆症の方は定期的に検診を受け、必要であれば飲み薬や注射による治療をします。
骨を強くするには運動などによって適度な負荷を与え、骨の成長を促すため日光に当たることが必要です。
年齢が上がるにつれて食欲も落ちてきますが、カルシウム・ビタミンD・タンパク質を積極的に摂るよう心掛けてください。
体の脂肪が少ないと転んだ時にクッション機能になるものがなく、骨に直接力が加わり骨折しやすくなります。
太っていれば良いわけではありませんが、細身の方の方が骨折しやすい傾向にあります。
伊勢佐木モールや吉田町はタイル舗装が多く、雨の日は滑って転んでケガをする人が多いです。気を付けましょう!