院長のブログ
類骨骨種とは?
◻︎昼間は平気なのに、夜になるとズキズキ痛む
◻︎ロキソニンを飲むと痛みがスッと消える
このような症状が続く場合に考えられる病気の一つが “類骨骨種(るいこつこつしゅ)” です。あまり耳なじみのない病名ですが、実は 10〜25歳の若い世代に多い骨の良性腫瘍です。特にスポーツをしている中高生や、成長期の子どもで見つかることが多く、整骨院でも遭遇する可能性があります。
「類骨骨種とは?」
類骨骨種とは、骨の中に「ニダス(nidus)」と呼ばれる直径1〜1.5cmほどの小さな病変ができる良性腫瘍です。がんのように転移したり命に関わったりするものではありませんが、強い夜間痛を引き起こすことが特徴です。好発部位は、大腿骨・脛骨・上腕骨・腰椎などの長管骨。特に関節近くに発生すると、関節痛と誤診されることがあります。骨上に限局性圧痛があることが特徴的なので、圧痛ポイントをしっかり確認して関節なのかどうか判断することで鑑別が可能です。
「好発年齢」
類骨骨種は 10〜25歳で全体の70〜80%を占めるとされています。年齢帯ごとの傾向は以下の通りです。
- 0〜9歳:少ないが発症あり(5〜10%)
- 10〜14歳:成長スパート期で増加
- 15〜19歳:最も多いピーク年齢(30〜35%以上)
- 20〜25歳:次に多い層(15〜20%)
- 26〜40歳:減るが一定数存在
- 40歳以降:非常にまれ
特に中高生のスポーツ選手では、スポーツによる筋肉や関節のケガだと見逃されやすいため、発生機序や痛みの出方に注意が必要です。
「痛みの特徴(最大のポイント)」
① 夜になるとズキズキ痛む(夜間痛):特に深夜〜早朝に強く出て、眠れないほどになることもあります。
② NSAIDs(ロキソニンなど)が驚くほど効く:ほぼ劇的に痛みが改善するほど効きます。これはニダスが プロスタグランジン(痛み物質) を多く作り出しているため、鎮痛剤が直接作用しやすいからです。
③ 日中は痛みを感じない:活動している間は痛みが気にならず、夜だけ痛むのが大きな特徴です。
「なぜ夜だけ痛むのか?」
夜間に痛みが強くなる理由は、夜はプロスタグランジンの産生が増える。副交感神経が優位になり痛覚が敏感になる。日中は活動して注意が散り、痛みを感じにくい。などが組み合わさり、類骨骨種の痛みは夕方〜夜がピークになりやすいのです。
「発症から軽快までの期間はどれくらい?」
類骨骨種は良性腫瘍で、時間が経つと自然鎮静化することがあります。平均2〜4年で徐々に痛みが減っていきます。短い場合は1.5〜2年、長い場合だと5年程度続くこともあるそうです。
痛みのピークは発症から半年〜2年で、その後ニダスが徐々に硬化し、活動性が低下していくにつれて痛みも減少します。
「治療方法は?」
① NSAIDsの内服(保存療法):痛みのコントロールができるなら有効ですが、長期間の服用が必要。
②RFA(ラジオ波焼灼術):現在の主流。CTでニダスに針を刺し、高周波で病変を焼灼する治療。成功率90%以上、痛みは1日〜数日で劇的に軽減。
③ 外科的切除:確実だが侵襲が大きいため、現在はRFAが優先されることが多いです。
★野毛整骨院の場所★
住所:神奈川県横浜市中区吉田町64-1
吉田町名店街の吉田町本通り沿いにあります。老舗鶏肉専門店「梅や」さんの向い、ミニストップの隣です。
桜木町駅と関内駅、日ノ出町駅と馬車道駅を結んだちょうど真ん中、大岡川沿い都橋からすぐの場所です。
横浜市庁舎、伊勢佐木モールからも徒歩圏内です。
★交通事故治療★
当院では交通事故によるケガの治療も行っています。(自賠責保険)
交通事故によるトラブルについては「無料で相談できる弁護士さん」を紹介することも可能です。
お気軽にご相談ください。







