

院長のブログ
脳の部位とそれぞれの働き
人間の脳は非常に複雑な器官であり、それぞれの部位に専門的な役割があります。主に「大脳」「小脳」「脳幹」の3つに大別され、さらに大脳は「前頭葉」「頭頂葉」「側頭葉」「後頭葉」という4つの領域に分かれています。それぞれの役割を確認しましょう。
1. 前頭葉(ぜんとうよう):思考・感情・行動の司令塔
前頭葉は額の後ろ、脳の最前部に位置し、人間らしい高次な思考をつかさどります。物事を判断したり、計画を立てたり、感情をコントロールしたりする働きがあります。また、運動野という部位が含まれ、体を動かすための指令を出す機能も担っています。特に前頭前野と呼ばれる領域は「理性の中枢」とされ、集中力や社会的な行動の制御にも関係します。前頭葉がダメージを受けると、性格の変化や判断力の低下がみられることがあります。
2. 頭頂葉(とうちょうよう):感覚と空間の認識
頭頂葉は脳の上部・中央寄りにあり、触覚・温度・痛みといった身体の感覚を統合する役割を担います。ここには体性感覚野という領域があり、皮膚や筋肉からの情報を処理しています。また、自分の体の位置や周囲との距離感を把握する空間認識にも関わります。たとえば、目をつぶっても自分の手や足がどこにあるか感じ取れるのは、頭頂葉の働きによるものです。損傷すると、身体の片側の認識が難しくなる「半側空間無視」などの症状が現れることもあります。
3. 側頭葉(そくとうよう):聴覚・言語・記憶の中枢
側頭葉はこめかみの裏に位置し、主に音に関する情報を処理します。聴覚野がここにあり、耳から入ってきた音を分析して意味づけします。さらに、言語の理解にも深く関わり、特に左側のウェルニッケ野という領域は、言葉の意味を理解する機能を持ちます。また、記憶を司る「海馬(かいば)」も側頭葉に含まれ、経験や知識を長期記憶として保存する働きがあります。側頭葉が障害を受けると、記憶力の低下や言葉の理解が困難になることがあります。
4. 後頭葉(こうとうよう):視覚の処理センター
後頭葉は脳の最も後ろ側にあり、目から入ってきた視覚情報を処理します。視覚野がここにあり、色・形・動き・奥行きなどを解析し、「見る」という感覚を成立させます。たとえば、文字を読む、物の位置を把握するなど、日常の視覚的な活動において中心的な役割を果たします。後頭葉に障害があると、視力に問題がなくても物が見えにくくなる「視覚失認」などの症状が現れることがあります。
5. 小脳(しょうのう):バランスと運動の調整役
小脳は後頭部の下側にあり、運動をスムーズに行うための調整をしています。たとえば歩く、走る、文字を書くなどの動作を無意識にバランスよくコントロールするのは小脳の働きです。目や手足の動きを連動させる「協調運動」や、身体の姿勢を保つ「平衡感覚」にも深く関わります。小脳が障害を受けると、ふらつき、手の震え、言葉のろれつが回らないなどの症状が起こります。
6. 脳幹(のうかん):命を支える最重要センター
脳幹は脳の最下部、脊髄との境目にある領域で、呼吸、心拍、血圧、体温など、生命を維持するための基本的な機能をコントロールします。また、意識のレベル(覚醒状態)や睡眠にも関わります。脳幹には「延髄」「橋(きょう)」「中脳」という3つの部位があり、それぞれが重要な生理的機能を担っています。ここが損傷すると命に関わる重大な影響が出ることがあります。
このように、脳はそれぞれの部位が独自の役割を持ちつつ、互いに連携して私たちの体と心を支えています。日常の当たり前の行動や感覚、思考が成り立つのは、脳の多様な「分野」が協力し合って働いているからです。脳の仕組みを理解することで、健康や学習、コミュニケーションに対する理解も深まります。
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