院長のブログ
消化器も老化します。
消化器とは口から始まり肛門までの長い管です。
食べ物を摂取し、消化・吸収・排泄する器官のことを言います。
口から食べ物を摂取する→摂取した食べ物を栄養素に分解する→栄養素を血液中に吸収する→消化しにくい残りのものを体から排泄させるという働きをしています。
高齢者の口腔機能を見ると唾液の分泌が低下しています。
これは加齢によって唾液腺が萎縮することや、様々な病気に対する内服薬が関係していると言われています。
唾液が出ないと噛んだり飲み込んだりすることが難しくなります。
口の中が乾燥すると衛生状態が悪くなり、口内炎、舌炎、歯周病にかかりやすく、これらからくる不快感や痛みなどによって食事がとれなくなります。
虫歯や歯周病で歯が抜けてしまうと噛む力が大きく低下し、噛むのに必要な筋肉が萎縮してしまいます。
舌炎が続くと味を感じる味蕾が萎縮し、味覚機能が低下してしまう事により食欲も低下します。
胃は加齢によって粘膜が萎縮することで胃酸の分泌が低下し、病原体への抵抗力が下がります。
そのため鉄やビタミンの吸収能力も落ちてしまいます。
加齢とともに胃の弾力性が低下するため、胃袋に昔と同じ量の食べ物を入れることができなくなり、小腸へ食べ物を送り出す速度も遅くなります。
大腸は蠕動運動の低下、肛門括約筋の収縮力の低下、腹圧の低下などが起きます。
それらによって便秘気味になりやすくなります。
肝臓は加齢により組織の一部が繊維化しますが、機能面では老化の影響は受けにくいと言われています。
しかし、ストレスや飲酒などで受けたダメージを修復する能力は若い時よりも衰える傾向にあるそうです。
極端に熱すぎるもの・冷たすぎるもの、辛いもの、味が濃いものは消化器に負担がかかります。
栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
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