院長のブログ
最近よく聞く「帯状疱疹」てなんだ?
帯状疱疹とは、水ぼうそうと同じウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)が原因の、痛みを伴う皮膚湿疹のことです。
初期の症状は、かぶれや虫刺されのような見た目で、帯状疱疹だとは思わない人がほとんどです。
そのため発見が遅れ治療が長引くこともしばしば…
悪化すると頭痛や発熱などの全身症状が現れる事もあります。
首から上に出る症状では失明、難聴、顔面神経麻痺(ラムゼイハント症候群)を引き起こす場合もあります。
水ぼうそうになると治った後もウイルスは身体の中に住み続け、加齢や疲労、ストレス、生活習慣病などによって免疫力が低下すると、帯状疱疹として発症します。
水ぼうそうと同じウイルスで発症しますが、形を変えて発症するのが帯状疱疹です。
なので水ぼうそうになった事のない人は帯状疱疹を発症しません。
発症には免疫力の低下が原因となるため、加齢の影響も大きく関わります。
高齢者に多いのも特徴です。
症状の多くは上半身に見られ、体の左右どちらかに帯状になって現れます。
主に背中、腕、胸に見られ、顔や首などの目立つ所にも出ます。
ー帯状疱疹の症状ー
☐痛くて家事ができない。安静時痛がある。
☐擦れると痛くて眠れない。うずく痛みというより、皮膚表面がヒリヒリ痛い感じ。
☐かゆみも伴い、汗疹(あせも)のような発疹がでる。汗疹との違いは、汗疹はかゆみが強く、痛みはほぼない。
☐痛みが出現したのち、数日後に発疹が現れる。「痛いから湿布してたら、かぶれちゃった」というケースが多数あり。見逃し要注意!
☐仕事に集中できないほどの痛み。
など日常生活に大きな影響を与えます。
顔や首にできると外見が気になって外に出られなくなる人もいます。
「帯状疱疹はうつるのか?」と疑問に思いますよね。
☐水ぼうそうになった事のある人にはうつりません。
☐帯状疱疹の患者さんから乳幼児にうつると水ぼうそうとして発症する場合があります。
小さな子がいる家庭では一緒にお風呂に入るのはやめておいたほうが良いでしょう。
帯状疱疹が発症するということは、免疫力が低下している証拠です。
安静にしてゆっくり休みましょう。
神経痛の場合、冷やすと痛みが増すことがあるので、温めてあげると良いです。
最近テレビCMでも見かけますが、50歳以上の方を対象とした帯状疱疹ワクチンも予防効果があります。
水ぼうそうにかかった事のある人はすでに免疫を獲得していますが、年齢とともに弱まっていくため、改めてワクチン接種をし免疫を強化しましょう。
完全に防げるものではありませんが、発症しても軽症で済むと言われています。