院長のブログ
変形性膝関節症の手術適応かの判断材料
TKA(Total Knee Arthroplasty)いわゆる人工膝関節全置換術の適応は、変形性膝関節症やその他の膝関節疾患による重度の痛みや機能障害に対して行われることが一般的です。
具体的には以下のような項目がTKAの適応となります。
1. 膝の強い痛み:日常生活に支障をきたすほどの膝の痛みが持続する場合。特に安静時痛や夜間時痛も含まれます。
2. 関節の機能制限:歩行や階段昇降、座ったり立ち上がったりする動作が困難になるほど関節の動きが制限されている場合。
3. 保存療法が無効:薬物療法、リハビリ、物理療法、体重減少、膝の注射療法(ヒアルロン酸注射やステロイド注射)などの保存療法を行っても、症状が改善しない場合。
4. 関節の著しい変形:X線検査などで、関節隙の著しい狭小化、骨の摩耗や変形、骨棘の形成などが確認され、膝のアライメントが崩れている場合(O脚やX脚などの変形が顕著な場合)。
5. 生活の質の低下:痛みや機能障害が進行し、日常生活や仕事に著しい支障をきたしている場合。たとえば、短い距離の移動も困難になったり、痛みが睡眠に影響を与える場合など。
6. 年齢や活動レベルの考慮:高齢者で日常生活の機能を維持するために手術が有益である場合。ただし、若年者でも重度の変形性膝関節症が進行している場合は適応となることもあります。
7. 他の疾患による関節破壊:変形性膝関節症以外にも、関節リウマチや外傷後の膝関節疾患などが進行して膝関節が破壊されている場合。
TKAは、最終的に保存療法で効果が得られず、痛みと機能制限が日常生活に大きな影響を与える場合に検討される外科的治療です。
また手術の適応に際しては、患者の全身状態や他の疾患の有無も考慮されます。
★野毛整骨院の場所★
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