院長のブログ
「腰部脊柱管狭窄症」とは?
「ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう」と読みます。
脊椎の中央部にある脊柱管が狭窄する原因はいくつかあります。
変形性、椎間板ヘルニア性、分離すべり症性、などなど一般的に多いタイプは変形性です。
変形性腰部脊柱管狭窄症は中高年によく見られる疾患で、老化などの影響で椎間板や腰椎に変形が起きると、脊柱管の中を走っている神経を圧迫し足に痛みやしびれが起こります。
背筋を伸ばして立ったり歩いたりすると脊柱管が狭まって神経を圧迫し、200m程の距離を歩いただけでもこのような症状が現れるため、長い距離を続けて歩けなくなります。
しかししばらく前かがみで休んでいると症状がなくなりまた歩けるようになるのが特徴です。(間欠性跛行という)
脊柱管狭窄症かどうかは問診などの診察所見、レントゲンやMRIなどによる画像検査でわかります。
加齢による骨や靭帯の変形によって起こるものに対応するのは難しいですが、日頃から運動を心がけ、筋肉をつけておくことや、姿勢の悪さによる背骨への負担を減らすよう心がけましょう。
似た症状が出るものとして、糖尿病性神経障害、椎間板ヘルニア、末梢動脈疾患があります。
どれも緊急を要するものではないですが、長期的に症状が出ていて悪化して重症化すると足を切断する、なんてこともありえるため我慢せず早期発見・早期治療を目指しましょう。
脊柱管狭窄症で手術を受ける人は足に力が入らなかったり(筋力低下)、排尿・排便障害の出ている人です。
このような時は早期に手術の適応となりますが、ほとんどの人はその前に痛くて歩けなかったりするなど日常生活に支障が出るため、その前段階で何らかの治療を行う人がほとんどです。
手術をできる限り回避するために、消炎鎮痛剤などを使った薬物治療、ストレッチや筋力強化を図る運動療法、電気治療や温熱療法による物理療法などがあります。
自転車を使ったり、シルバーカーを使って前かがみになって歩くなど、症状に対して日常生活を見直してみると良いですよ。
野毛整骨院では、治療はもちろんですが、日常生活のプチアドバイスも心掛けています。