院長のブログ
「心室細動」とは?
心臓は4つの部屋に分かれていて、心臓の下の部屋を心室と言い、上の部屋を心房と言います。
下の右が右心室、左が左心室です。
上の右が右心房、左が左心房です。
心房は血液を受け取る場所で、心室は全身に血液を送り出すポンプの役割があります。
全身→右心房→右心室→肺→左心房→左心室→全身、これが血液の流れです。
【心室細動】は心室で異常な脈が生じて、心室がけいれんしたようになってしまう不整脈です。
心室がけいれん状態になると心臓は満足に働けず、心停止に近い状態になります。
「致死性不整脈」とも言われ、適切な治療を迅速に行わないと死に至る危険な不整脈です。
心筋梗塞、心筋症、重度の心不全など心臓の病気がある人に発症しやすく、不整脈で突然死した血縁者がいる人も要注意です。
【心房細動】は心房の電気系統が混乱し、けいれんしている状態です。
比較的多い不整脈で、動悸や息切れなどの症状が現れることがありますが、突然死に繋がることはないです。
これによって心房内の血流が悪くなったことによってできた血栓が脳に飛んで「心原性脳塞栓症」という脳梗塞を引き起こすリスクがあります。
心室細動が起こると脳を含めた全身に血液が行き渡らなくなるので意識消失、呼吸停止状態になります。
適切な治療が行われないと数十分で死に至ることもあります。
すぐに救急車を呼ぶことはもちろん、心臓マッサージとAEDによる救命を図る必要があります。
意識消失をきたしても1分以内で自然に正常な脈に戻った場合は意識が回復し、麻痺などもなく正常に戻ったように感じることがあります。
心室細動の要因には心筋梗塞、心不全などの心臓病や、心電図に心室細動を起こしやすい波形が現れるブルガダ症候群等という遺伝的なものなどがあります。
野球やゴルフなどの硬いボールが胸に当たったり、格闘技などで床に叩きつけられたりなどの強い衝撃で起きる場合もあります。
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