院長のブログ
亜脱臼と捻挫の違いは?
亜脱臼と捻挫は、いずれも関節に関するケガで一見すると見分けがつきにくいですが、一番の違いは異なるメカニズムで発生すること、それぞれ症状にも違いがあります。
「メカニズムの違い」
亜脱臼とは、骨が部分的に関節からずれた状態です。完全に外れているわけではありませんが、骨が正常な位置から外れているため、関節の不安定感が生じます。
対する捻挫は、関節周囲の靱帯が伸びたり、損傷した状態です。骨自体は正常な位置にあるものの、関節のサポートをする靱帯が傷つくため、関節が不安定になったり痛みが生じたりします。
「症状の違い」
亜脱臼は、部分的に関節がずれているため関節の「ずれ」や「引っかかり」を感じることがあります。不安定感や痛みが続き、動かすと痛みが増したり、音がしたりすることもあります。
捻挫は、靱帯の損傷によって関節の周りが腫れたり、内出血が見られることが多いです。関節を動かすと痛みが増し、特にひねる動作で強い痛みを感じることがあります。
「治療方法の違い」
亜脱臼の場合、整復(関節を元の位置に戻すこと)が必要なこともあり、特に頻繁に亜脱臼する場合はリハビリで関節を支える筋肉を強化することが推奨されます。
捻挫の場合、アイシングや圧迫、安静によって靱帯の回復を助ける治療が行われ、重度の場合は靱帯の修復が必要になることもあります。
亜脱臼と捻挫を鑑別する方法を順番にお伝えします。
◻︎問診
発生時の状況の確認を行います。どのような動作で痛みが生じたかを聞き、関節が部分的にずれた可能性が高いか(亜脱臼)または靱帯が傷ついた可能性が高いか(捻挫)を判断する手がかりにします。
◻︎痛みの場所や感じ方
亜脱臼の場合、関節のずれや引っかかり感が伴うことが多く、捻挫では痛みが局所的で腫れや熱感、内出血が目立つことが一般的です。
◻︎視診・触診
腫れや内出血がないか確認します。捻挫では靱帯の損傷により腫れや内出血が見られやすいですが、亜脱臼では必ずしも見られるとは限りません。
◻︎関節のずれや変形の確認
亜脱臼の場合、関節が正常な位置からずれていることが触診で確認できる場合があります。
◻︎痛みの出る位置と動作
亜脱臼では特定の位置や動作で痛みや不安定感が生じやすく、捻挫では関節をひねる動作で強い痛みが出やすいです。
◻︎動的テスト(ストレステスト)
関節をゆっくり動かしながら、痛みや不安定感が出る動作を確認します。
◻︎靱帯の強度テスト
捻挫が疑われる場合、関節をゆっくり動かし靱帯に負荷をかけることで損傷の有無や程度を評価します。亜脱臼では靱帯の損傷が軽度であることも多いため、このテストでの反応が異なります。
◻︎超音波検査
超音波(エコー)で、関節や靱帯の状態をリアルタイムで確認します。動かしながらの検査が可能なため、亜脱臼や捻挫の特徴を把握するのに役立ちます。
◻︎レントゲン検査
骨のずれを確認するためにX線撮影が行われます。亜脱臼では骨が一部ずれているのが確認できる場合があり、捻挫では骨の位置には異常が見られません。
◻︎MRI検査
捻挫による靱帯や軟部組織の損傷を詳しく調べるために、MRIが用いられることがあります。また、亜脱臼による関節のずれや周囲の炎症の有無も確認できます。
★野毛整骨院の場所★
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吉田町商店街の吉田町本通りにあります。老舗鶏肉専門店「梅や」さんの向い、ミニストップの隣です。
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横浜市庁舎、伊勢佐木モールからも徒歩圏内です。
★交通事故治療★
当院では交通事故によるケガの治療も行っています。
交通事故によるトラブルについては「無料で相談できる弁護士さん」を紹介することも可能です。
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